社是「Stay Hungry Stay Foolish!」に込めた思い
弊社の社是「Stay Hungry Stay Foolish」はスティーブジョブズがスタンフォード大学の卒業式のスピーチの中で、最後に卒業生に送る言葉として紹介されたものです。ジョブズ自身の言葉ではありませんが、彼が感銘を受けた言葉として紹介されました。
英語の得意ではない私は「Stay Hungry」は分かりましたが、「Stay Foolish」??と思い調べると「バカ。愚か者」と訳されていました。はて「愚か者であり続けろ」? 最初は不思議に思ったのですが、時間の経過と共にジワジワとその意味が心に沁みてきました。どんな最新技術でもいつかは陳腐化していきます。常に新しい技術や情報に目を向け、それを素直な心で受け留めていれば、経営は時代に合わせて更新されていきます。素直な心を持ち続ける事、それが「Stay Foolish(愚か者であり続けろ)」ではないでしょうか。 そんな人の集まった会社であり続けたい。それが社是を「Stay Hungry Stay Foolish」とした理由です。
金型業に約40年携わって
大学4年生の就職活動の最中、研究室の教授から「金型に興味ないか?」と声を掛けられたのが「金型」というものを認識した最初のきっかけです。そして翌春には教授の薦める大手金型メーカーに就職しました。1980年後半でバブル崩壊の直前です。
日本の金型産業は戦後の高度成長期を陰で支え、金型産業自体も大きく成長し、世界のトップランナーであるドイツと肩を並べるレベルに達していました。バルブ崩壊後、日本の自動車産業や家電産業は日本からの輸出主体の体制を現地生産体制に切り替えていきました。しかし現地での金型生産は難しく、金型だけは日本で製造し、生産国へ送るという形をとっていたため、バルブ崩壊の後もまだまだ日本の金型産業は成長を続けたと記憶しています。
ところが1990年代後半頃からその様相が徐々に変化してきます。まず日本の金型造りをキャッチアップしたのは韓国でした。当時安い労働力を武器に日本より安い価格で日本の金型を受注し、同時に日本に技術もどんどん吸収していきました。そして2000年代に入ると同様の状況が中国で起こり始めます。 最初は ”安かろう悪かろう” の金型でしたが、徐々にそのレベルを上げてきました。そしてリーマンショックの時期、中国国内での淘汰も始まり、レベルの低い金型メーカーは無くなり、一定レベル以上の金型メーカーだけが生き残っていったように思います。そして気づくと日本と同レベルまたはそれ以上の高品質な金型を作れるメーカーも台頭してきました。
他方日本の金型メーカーはというと、社内製作を止めて海外手配一択として技術力を持たなくなった会社や、社内製作に注力したが金型価格の低迷に苦しむ会社が多くなり、金型業界はどちらを選択しても苦戦を強いられている状況です。さて日本の金型メーカーはどのような道を選ぶべきなのでしょうか? そんな自問自答の中、聞こえてきたのが「ファブレス」という言葉です。半導体やスマホ等はこの方式で、コンセプト・デザイン・設計をメーカーが担い、製造を専門会社に委託しています。これと同じ事が金型でもできるのではないかと考えました。念のため付け加えますが、前述の技術力を持たずに海外メーカーに丸投げするブローカーとは違います。
弊社では弊社自身がファブレスモデルで金型手配を行うだけでなく、「ブリッジサポート」という新しいビジネスモデルでお客様(金型メーカー)のファブレスモデル構築をサポートしています。日本の金型メーカーには貴重な技術がまだまだ沢山あります。その技術を上手く活用し企業が成長していく一つの方法として、弊社の豊富な経験とネットワークをご活用していただければと思っておりますので、お気軽にお声掛けください。
代表取締役 俵 菊生